”アイアンマン”のジョン・ファブロー監督、”カウボーイ&エイリアン”。
タイトルがスゴい。”エイリアンVSプレデター”も思い切った感満載だったけど、それ以上である。てか、比べものにならない。ぶっちぎりである。ぶっちぎりで思い切ったタイトル。
ダニエル・クレイグ演じる主人公は目が覚めると荒野にいた。左腕に金属の腕輪をはめた姿で。記憶はない。場所はアメリカ、時は西部開拓時代。カウボーイたちが数多いる時代。そこに空から得体の知れないものが飛んで来た・・・。
完全に脇役のハリソン・フォードだが、カウボーイハットの似合いっぷりはさすがである。もう体の一部じゃないかってくらいだ。
ヒロインはカットカットで顔が違って見える。すっごく美人なカットもあれば、えらくエラが張っていてあんまりキレイに見えなかったりする。そんな彼女の役名が【エラ】なのはちょっとツボだった。
そんなどうでもいい話は置いといて、話を戻してタイトルから入っての映画全体の感想である。
”カウボーイ&エイリアン”である。私の中では序盤から中盤、”天ぷら&ハンバーグ”だった。西部劇と宇宙からの侵略者が一つの映画になるということは、単体で確実においしい和食と洋食が一つの皿に盛られたに等しかった。贅沢なのは分かる。食べてみたいのは分かる。でも別々の方がいいんじゃないか?その組み合わせは子供が思いつくヤツじゃないか?そう思っていた。
しかしながら中盤を過ぎてどうでもよくなった。
エイリアンが現代、もしくは近未来にばかりやって来ると思っていた私が傲慢だったのだ。エイリアンは昔にだってやって来るのだ。そう気付いたらタイトル及び設定のミスマッチ感が消えた。もう私にとって”カウボーイ&エイリアン”は”天ぷら&ハンバーグ”ではなかった。それはすでに”牛丼&カレー”であった。
”牛丼&カレー”、どちらもご飯もので単体で確実においしい。しかしどちらもご飯ものゆえに一緒に食べる人はいない。しかも和食と洋食という相容れぬ関係だ。これはもう完全に同じ船にのることはない。・・・果たして本当にそうだろうか?いや、そうではない。なぜなら牛丼屋にはあるのだ。”牛丼&カレー”の奇跡のコラボレート、あいがけカレーが!!呉越同舟のあいがけカレーが!!うまいんだ、あいがけカレーは!!
おっと、アツくなってしまった。そしてどうでもよくない話をしようとしたはずが、桁外れにどうでもよくなっていることに気付いた。映画ではなく、あいがけカレーの話になっているではないか。
ここまで来たら、ついでにもう一つ言っておこう。これだけ持ち上げたあいがけカレーには悪いが、”とんかつ&カレー”、つまりカツカレーこそが至高である。異論は認めない。
ごきげんよう。
”カウボーイ&エイリアン” ★★★