ギルレモ・デル・トロ監督、”パンズ・ラビリンス”。
第二次世界大戦末期のスペイン、各地で内戦が勃発。政府はゲリラの摘発に躍起になっていた。少女オフェリアは身重の母と一緒に、新しい父親である大尉の元へやって来た・・・。
僅かな予備知識と予告編の記憶だけで、間違いなく”ロード・オブ・ザ・リング”の系譜に連なるファンタジー作品だと思って観たら何が何が、スペインの内戦の物語・・・に、本好きの少女の妄想(?)が加味された映画だった。
なのでファンタジー色はかなり抑え目。特典として収録されている予告編を観直して、これはちょっと詐欺じゃないか?と思ってしまうくらい、予告編と本編のギャップが激しい。
とは言え、それは日本の配給会社の戦略であって、映画自体の優劣には全く関係ないわけで。つまり純粋に映画だけを観ればそれなりに楽しめるってこと。・・・楽しめるって言うには、物語自体が切なすぎるんだけど。子供は無理。大人が観て、それも結構映画好きな大人が観て、やっとこさ良さが分かるのかもしれないってくらい切ない。
私のフェイバリットは、銃に撃たれたところの描写。いろんなバリエーションがあって、間違いなく監督のこだわりだと確信できて、こういう細部にこだわる人、好き。
しかもたまたまもたまたまなんだけど、我が家の隣りが工事中で、その騒音と振動が銃撃戦とシンクロしちゃってもう大変。なんだこの臨場感!?みたいな。
今日のタイトルは、この映画とは全く関係ない”水曜どうでしょう”の大泉洋の名ナレーションから。ただこの映画にナナフシが出てくるってだけでおま。
ごきげんよう。