トーマス・アルフレッドソン監督、”ぼくのエリ 200歳の少女”。原題は”LAT DEN RATTE KOMMA IN (LET THE RIGHT ONE IN)”。原作のタイトルは”MORSE(モールス)”。
いじめられっこのオスカーは集合住宅の中庭で少女・エリと出会う。隣りの部屋に引っ越してきたばかりのエリに自分と同じ匂いを感じたオスカーは徐々に惹かれていく。彼女のことを何も知らないまま・・・。
オスカーとエリがお互いに求め合い、次第に共鳴していく光景は、とても哀しいけれど、その哀しさは美しさと同義だ。そしてスウェーデンの寒さと雪が美しさをより純粋なものにしている。
また構成が巧みで、想像力を働かせることで、現在を観ているだけなのに過去と未来をも知ることになる。観客を信頼した脚本と演出。とても上質な映画だ。
なので残念なのは邦題、特にサブタイトル。説明を削ぎ落として成立させている作品には蛇足の説明過多。原作のまんま”モールス”でいいのにって思ってしまった。
ら、ハリウッドリメイク版(主演は
”キックアス”のヒットガール!)の原題は”Let Me In”ながらも邦題が”モールス”だそう。
それが正解だと思う。
ここからはネタバレ。
原作によると、私が感じた現在が同時に過去と未来を暗示しているってのはどうも違うみたい。
けれどキャラクターの描き方が違うので、原作と映画は別物だと信じたい。
にしてもあの【消し】。あれ、ちゃんと映さなきゃ意味ないのに。いや、ちゃんと映してもキチンと意味を汲み取れるか疑問だけど。でも、あれは消しちゃダメだ。全ての意味が変わってしまう。
そしてもう1コ。これは知って得した話。
最後のモールス。意味を知って、さらにキュンとした。