
小林聖太郎監督、西原理恵子原作、”毎日かあさん”。
漫画家・西原は仕事と二人の子育てに追われる日々。そして元戦場カメラマンで旦那であり子供たちの父親である鴨志田はアル中で・・・。
漫画原作の映画版というよりは漫画の実写版。いろんなことがそのまんま。特に子供二人が漫画のまんま、もしかしたらそれ以上の愛らしさでとってもいい。小泉かあさんは結構奮闘。永瀬とうさんは流石の一言。
親子っていいなぁと素直に思った。かあさんは毎日がんばったり愚痴ったり怒ったり心配したりしながらも、なんだか幸せそうで楽しそうだ。
書きながら気付いたけど、完全に親の目線でこの映画を観ていたんだなぁ。年齢的なことだけで言えば至極当然なんだけど、あー、なんか不思議だ。親になったことないのに。「親子っていいなぁ」って書いたけど実は「親っていいなぁ」ってことだ。ふむ~。
そして夫婦。アル中の旦那に何度も痛い目に合わされても、それでも完全に断ち切れない関係。子はかすがいなのかもしれないけど、観ているとなんだかそれだけじゃないような、なんと言うか、二人でいる方が自然に見える、思える関係と言うか、【運命の人】なんてチープなことじゃなくて、元々一人だったのが二人になったみたいな、なんかそんな感じに見えて、素敵だなぁと思った。
結婚に興味がなかったり、親になることに自信がなかったり、そんな人の心のハードルをグッと下げてくれる。そして目の前のあらゆることが幸せの種だと気付かせてくれる。
西原理恵子はとーっても寂しがりやだから、同じような寂しがりやにそっと手を差し伸べてくれるんだ。
”毎日かあさん” ★★★☆