白土三平原作、崔洋一監督・脚本、宮藤官九郎脚本、松山ケンイチ主演、”カムイ外伝”。
物語がわかりやすく、まっすぐに進む。それがクドカンっぽいっちゃあぽいが、軽妙な会話におもしろみがあるようなクドカンテイストはない。崔洋一とは合わなそうだから、出来上がったものに崔洋一がかなり手を入れたんだろうなぁと勝手に思っている。
カムイは忍の組織から足を洗おうとした抜忍。抜忍は組織からの追っ手である追忍によって抹殺される運命にある。カムイは逃げる。生きるために。カムイは戦う。生きるために。
原作の漫画を使ったオープニングがカッコいい。そして衣装やセットがキッチリ作り込まれているので、導入部分でカムイな世界にずっぽりハマれる。動きが直線的なワイヤーアクション、CGで描かれる武器の数々、松ケンの殺陣もなかなかカッコいい。ビックリするくらい大胆な技を使ったり、手裏剣や投げ刀(?)がこっちに飛んできたりで、観ながら小声で「ひゃっ!」とか「おぉ!」とか「わっ!」とか言いながら観ていた。忍者映画の正しい楽しみ方だ。ただし、話は超~暗いが・・・。
哀しみと孤独の荒野で生きるために戦い続けるカムイ。【生きる】ってなんだろう?って思いが脳裏をかすめた。
”カムイ外伝” ★★★★