久々に連ドラを観ている。TBS金曜10時の”歌姫”だ。
脚本のサタケミキオが気になったのだ。我が愛するTVブロスにこう記してあった。『演劇集団・東京セレソンデラックスの脚本・演出をしているサタケミキオが・・・。』
東京セレソンデラックスのことは何も知らない。が、TBSのこの枠でプロデューサーが磯山晶で演劇集団の脚本・演出といえば・・・クドカンだ。”木更津キャッツアイ”、”タイガー&ドラゴン”を世に送り、今やヒットメーカーとして名高い宮藤官九郎とかぶるではないか。
ということはこのサタケミキオなる人物もこの先大バケするんじゃないだろうか。この”歌姫”が彼の出世作となるのではないだろうか。視聴率はイマイチでもDVDがバカ売れするんじゃないだろうか。それならTVでオンタイムで観といた方がいいんじゃないだろうか。なんてことで観始めたのだ。
これがドンピシャ大当たり。キャラ立ちが素晴らしく、ストーリーは起伏に富んでいて連ドラらしからぬ奥行きがある。それもそのはず、元々が東京セレソンデラックスの名作と謳われた舞台劇であり、それを連ドラにブラッシュアップしているのだ。しかもオリジナルの脚本家本人がである。おもしろくない訳がない。またこのサタケミキオは私が知らなかっただけで、実はかなり各界注目の人物らしい。
昭和30年代の土佐清水が舞台だけに、土佐弁のセリフがイマイチ分からないところがあるが、その程度はご愛嬌。ドラマ自体のクオリティーの高さ、出演者の士気の高さがそこかしこに感じられ、毎回観終わるのが寂しい。そして来週が待ち遠しい。
1、2週間後には私はうっかり土佐弁をしゃべっているかもしれない。「いらっしゃいませ。おまんら、なんにするがぜよ。」「コーヒーは時間がかかるきに、ちょっと待っとってな。」なんて。
ちょっと乱暴やきに。