日テレドラマ、"過保護のカホコ"。
超過保護に育てられたカホコは大学生だけど、今もって生活のあらゆることが自分でできないし決められない。世話を焼きすぎる母親のせいなのは明白だが、父親は危惧するばかりで手出しはできないし、かわいい一人娘に請われればついつい甘い顔をしてしまう。そんな超絶箱入り娘のカホコが同じ大学で画家を目指す麦野初に出会って・・・。
とにかく高畑充希がうまい。そして対する黒木瞳の貫禄。この母娘のがっぷり四つ演技合戦がこのドラマの見どころだったと思う。そこに加わる竹内涼真の爽やかイケメンっぷり。これが女同士の演技合戦をいい感じに柔和してくれた。
序盤は「さすがにこのカホコはやり過ぎだろう」と思っていたけど、観終わってしまえば最初の頃のカホコのtoo muchぶりが懐かしい。あそこからこの短期間でよくここまで成長したなーと思う。それもこれも初くんとばあばのおかげだな。うむ。
なんて呑気な感想を持ちつつ、一方では「すんなりいき過ぎたなー、これ。もうちょっとひねりがあってよかったんじゃないのー。遊川和彦も日和ったなー。」と、素人なりのダメ出しをしてみたりしている。
ていうかですね、この話、最終的にみんないい人って話ですよね。
しかもですね、この話、女性の主人公カホコが成長していくじゃないですか。周りの影響を受けて。
その周りの人の中に、同い年の男性がいて、最初は意思疎通すらまともにできないのに徐々に打ち解けあっていって、恋に落ちて、最終的に結ばれて。
また同じく周りの人の中に、想いを残して、想いを託して、死んじゃう人もいて。
ダメになったり、いじけてたり、失敗続きだったり、周りの人たちのマイナスだったことが最後には全部プラスに転じていて。
てことは、つまり、これって、要は、NHKの朝ドラじゃないっすか。
そうと気付けば、最終的にそんなに感動しなかった理由が分かる。
だって登場人物みんなをきっちり描くのには期間が、放送時間が短かったってわけで。あの人数のみんなそれぞれの物語を語り切るには朝ドラくらいの長さ、濃さが必要だったってわけで。
"純と愛"じゃなくて、こっちを朝ドラにすればよかったのになー、遊川和彦。ってもう何年前の話か。
にしても初くんこと竹内涼真。
これが始まった時はまだ"ひよっこ"にも出てて、私の頭の中では完全に「島谷さんが別の人のフリしてる!」ってなってたけど、島谷さんが"ひよっこ"からフェイドアウトしたら、すぐにちゃーんと「初くん」になった。ったく、惑わせやがるぜ、竹内涼真。
島谷さんと初くんなら、そうだなー、付き合うなら初くん、結婚するなら島谷さん。ウフフ。・・・とかって言ってる女子、ごまんといるんだろうな。その気持ち、分かるぞ。
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過保護のカホコ" ★★★☆