ポール・グリーングラス監督、"ボーン・アルティメイタム"。
左足を負傷したままモスクワの駅で追われるボーンだったが、なんとか逃げおおす。イギリスのガーディアン紙の記者・ロスは【トレッドストーン】について調べていて、その取材で【ブラックブライアー】という言葉を知り・・・。
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ボーン・スプレマシー"の直後から始まった続編・・・と思いきや。
序盤の追跡劇からして緊張感と緊迫感がMAX。スピーディーで切り変わりまくる編集でMAX。
ボーンシリーズのすばらしいところは追跡と逃亡が入り混じっているところ。瞬時に攻守が入れ替わり、そしてそれが分かりやすく観やすく理解しやすいところ。つまりは編集のキレの良さ。
これを観てると映画って編集だなってつくづく思う。
"スプレマシー"での実にクソなアボットに続いて今作では実にボンクラなヴォーゼンというCIAの偉いさんが出てくるわけだが、彼の無能っぷりをパメラ・ランディが次々にさらけ出させてひっくり返してグイグイやり込めていくところがめちゃくちゃ胸のすくシーンで最高。
そしてまたしても登場のニッキー。
こうやってちゃんとシリーズを通して出てくるキャラクターが守られているのはとてもいい。
しかも髪を切るシーンがあって・・・。"アイデンティティー"を想起して切なさ爆発。
お約束のカーチェイス。今作ではバイクチェイスも登場。
シリーズ通してチェイスシーンでは狭い空間、密集した空間をうまく使っている。アクションのスピード感や切迫感が増幅されるからだろう。ジャッキー・チェンっぽい。"プロジェクトA"とかこんな感じじゃん。自転車だけど。
そして。
ここらへんでですよ!ここらへんで"スプレマシー"から続く構成の妙に驚いて感心して「うぉー!」ってなるわけですよ!
すばらしい。ここは本当にすばらしい。続けて観てよかった。こんな感動は味わったことがない。マジすばらしいっす。100点!
でもってボーン様お得意の駆け引き&出し抜き。お見事。
そして全ての謎は解かれ、裁かれるべき者は裁かれ、大団円・・・?
ジェイソン・ボーン、その出自の謎も解かれ、彼自身が己に関わる全てを知ったはず。
なのに!なのに新作のタイトルが"ジェイソン・ボーン"!なぜだ!?
これはなんとしても観に行かねば!素早く観に行かねば!待ってろ、ジェイソン・ボーン!
♪キュイーン キュイーン キュイーン