劇場公開最新作、"ジュラシック・ワールド"の感想文の前に今日はこちらをどうぞ。
ここのところHuluという人をダメにするシステムのおかげで、"マッドマックス"、"ターミネーター"、"ミッション:インポッシブル"と、劇場公開最新作を観る前に前作までを振り返ってきた私。
今回は"ジュラシック・パーク"シリーズ。振り返ると言っても1しか観たことないので2と3は初見。
テッテー テッテー テテテーテ テーテーテー
スティーブン・スピルバーグ監督、"ジュラシック・パーク"。
今観ると設定が結構複雑で驚く。開始早々、登場人物が次々に出てきて人間関係を理解するのが簡単ではない。恐竜が出てきてワーキャー言うだけのイメージしか残ってなかったけど、そうじゃなかったんだな。
そしてもちろん物語も単純ではないし、映像的にも全然優しくない。
スピルバーグの映像的凶暴性は以前から指摘されてるけど、これを観直して本当にそうだと思った。子供の目の前で人間をパクッとか超クレイジー映像。そしてまた子供のリアクションがリアル過ぎて、怖さに輪をかける。これ小さい頃に観てたらマジでトラウマレベルだと思う。
劇中、恐竜以外で印象に残ったシーン。
室内にいるだけでなんにも怖い思いをしていないオーナー。こいつがシステムに不備があるのを認識した後も、それでもなんとかパークの開園を強行したいとぬかす。欲と意地、体裁のため。
比して、外に出て恐竜と対峙して生きるか死ぬかの思いをした女性学者は、そこに仮に経済性や合理性やロマンがあったとしても、システムとしてダメなものはダメだと強調する。当然倫理的にもアウトなわけだし。
と、このシーンで日本の原発問題を想起した。先日再稼働した川内原発。九電や政府はこのオーナーと同じ感覚だよなーと確信した。
シリーズ第1作にハズレなし。
スティーブン・スピルバーグ監督、"ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク"。
"ジュラシック・パーク"の続編というより焼き直し。そのくせ前作と違って実は単純な設定を複雑に見せかけてる感じがしてちょっとなー。
そしてそれは演出にも言えて、割とどうでもいいようなシーンを引っ張ったりして、そんな普通のアクションシーンならジュラシック・パークじゃなくてもいいじゃんって思うことしばしば。
そしてパークの新たなボスのあまりの判断力、決断力、想像力のなさに辟易。物語の進行上、そういうキャラクターにせざるを得ないんだろうけど、だとしたらご都合主義が過ぎないかと思ったり。
T-レックスを暴れさせたかっただけの映画だな、これ。
名作の続編にアタリなし。(マッドマックス、ターミネーター、エイリアン、リーサル・ウェポンを除く)
ジョー・ジョンストン監督、"ジュラシック・パークIII"。
これは見事なまでのB級映画!1を引き継いだキャスティングなのにも関わらず、画が地味!たくさん出てくる恐竜たちの安売り感!設定が単純で分かりやすい!ただただビックリドッキリの連続!説得力はないけど最終的にうまいこといっちゃうし!そして時間が90分ちょい!(全部褒め言葉)
"ジュラシック・パーク"という大看板がなければ優れた小品、もしくは隠れた佳品的な評価をされたんだろうけど、あまりにも大看板が過ぎるので、観る側の受け取り方が違ってしまうというちょっと残念な作品。
3作目はもう別もの。(マッドマックス、ターミネーター、エイリアンでさえ)
と、これを踏まえた上での劇場公開最新作、"ジュラシック・ワールド"の感想文は明日。
ごきげんよう。