豊田利晃監督、"クローズEXPLODE"。
"クローズZEROⅡ"から1ヶ月後。ゲンジもセリザワも卒業して、新3年のゴウラが鈴蘭のてっぺんに最も近いと言われている。しかし3年にカゼオが編入、1年にカガミが入ってきたことで、鈴蘭の勢力図が大きく変わる・・・。
実は観るまで心配だった。"
クローズZERO"、"
クローズZEROⅡ"は共に監督が三池崇史で、今回はEXPLODEになって役者陣が一新されたのと同様、監督も豊田利晃になったからだ。変に内省的になってしまって"クローズ"になっていないんじゃなかろうかと危惧していた。
杞憂だった。
ものすごくビシッとちゃんと"クローズ"だった。初っ端、THE STREET BEATSの"I WANNA CHANGE"が『♪ワイルドサイドの友だちに〜』と歌い出された瞬間、全編を通して"クローズ"であることを約束された。
その上で今作はテーマが明確。孤独との対峙、そして仲間の存在。だからなんなら観終わってちょっとほっこりする。
と言っても"クローズ"は"クローズ"。
喧嘩のシーンはてんこ盛りでやっぱりカッコいい。
あとあれね、みんなして並んで歩くシーンがカッコいいね(上の写真)。あれしたいわー。みんなして学ラン着てしかめっ面して並んで肩で風切って練り歩きたいわー。ただただ練り歩きたいわー。身長がすっごく高い人を1番前の真ん中に置いて、私はその隣りの2番手ポジションで。セリザワ、ゴウラのポジションで。練り歩きたいわー。
そんなことより。
今作での私のフェイバリットキャラクターは黒咲工業のシバタである。あいついいヤツ。近くにいたら仲良くなりたいくらいいいヤツ。
そして同時に彼(三代目 J Soul Brothers 岩田剛典)は役者としてもうまかった。映画初出演とは思えない安定感。
それに比して主役のカゼオ、東出昌大の台詞回しの残念なこと。"
桐島"では無口な役だったし、"
ごちそうさん"では関西弁だったからイマイチ分からなかったけど、今回で判明した。序盤のすごく短い台詞で判明した。
まあ、身長が高くてアクションの見栄えがするから全然いいけど。"クローズ"としては全然いいけど。
にしても。
本当のところ"EXPLODE"の何が1番いいって、黒木メイサが出てないところが1番いい。"ZERO"ではおそらく大人の事情で入れざるを得なかったのであろう"クローズ"の世界観から確実に浮きまくっていた歌とダンスがないのがいい。これマジで。
クローズEXPLODE ★★★★☆