天王寺大原作、渡辺みちお劇画、"白竜〜LEGEND〜 原子力マフィア編"。
黒須組若頭・白川竜也、人呼んで白竜。白竜の組の若い衆が居酒屋で飲んでいたらカウンターの酔客が店員にカラみ始めた。間に入った若い衆に、電力会社の現場監督だと言うその酔客が原子力発電所はこの世の地獄だと語り出した・・・。
この章は2011年2月に漫画雑誌で始まった。しかしながら2011年3月11日に震災があり、そして原発事故。あまりにもタイムリー過ぎて、そしてあまりにも真に迫り過ぎていて、自主的になのかどこかの圧力ゆえなのかは分からないが、この章の連載は中断してしまった。
2年半後の昨年、2013年8月に連載再開。そしてコミック化。
漫画だし、主人公はヤクザだし、物語の展開はそれなり。
でも原発が抱える問題、金絡みの問題と構造上の問題にズバッと切り込んでいる。
読みながら怖くなる程に。
なにしろ僕らは現実を知ってしまっているから。これが全くの創造でも想像でもないってことを理解してしまっているから。
この調子だと川内原発の再稼働も時間の問題のようだ。
白竜が大きなシノギの匂いを嗅ぎつけて来てくれないだろうか。