豊田利晃監督・脚本、"I'M FRASH!"。
沖縄を拠点とする宗教団体の若きカリスマ教祖が交通死亡事故を起こす。逮捕、勾留に至らなかった教祖のボディガードとして3人の男たちが沖縄入りする・・・。
拳銃が出てきて派手な撃ち合いがあったりするので、一見するとアクションものかと思うが、実のところ監督・豊田利晃の宗教観とか死生観とかってものがテーマ、メッセージとしてある。
"ナインソウルズ"もラストがそんな感じだったと記憶しているし、彼の創作の根本にあるものなんだろう。
死ぬってことは無に返ることだと僕は思っている。そして無が普通で有が特別で、つまり死が普通で生が特別だと思っている。だから死ぬってことは普通に戻るってことだと思っている。
でも自分が死ぬって考えたら、ん〜、まだ死にたくはないなって今は思う。
中村達也が出てくるシーン、ドカドカ鳴ってるのが本人のドラムソロなのがおもしろかった。
逆光の中、影になって4人の男が並んで行くカットはジョニー・トーっぽかった。
食事のシーンもあるし、影響受けてるんじゃないかな。
劇中のサラエボの諺って本当にあるんだろうか。
『死者に触れることを愛するなかれ。それは悲惨なり。』ってヤツ。
本当にあるかどうかは置いといて、この言葉に納得はできる。
タイトルの【I'M FRASH!】。
意味するところはこういうことなんだろうなっていう劇中のナレーションが好き。
『希望という幻は滅びることはない。光のように。一瞬の閃光のように。』ってヤツ。
幻だからね、幻。ここ重要。
タイトルの【I'M FRASH!】。
元々は鮎川誠の曲。それにインスパイアされてこの映画はできたそう。
その曲、"I'M FRASH!"をすんげぇメンツでカバーしたのがエンディングで流れる。
これ聴きたいがために観る前にサントラ買った。
気にするなよ ほんの冗談
なにもかもウソっぱち
おれはホラ吹きイナズマ
パッと光って消えちまう
パッと光って消えちまう
オリジナルの歌詞はこうなんだけど、チバ、ところどころ『パッとキマって消えちまう』って歌ってる。なんでだろ。