菊地成孔著、”ユングのサウンドトラック 菊地成孔の映画と映画音楽の本”。
ゴダールは”勝手にしやがれ”と”気狂いピエロ”しか観たことがない。”勝手にしやがれ”はとても好きな作品。ベルモントもセバークもカッコいい。粗い編集もカッコいい。”気狂いピエロ”はほとんど覚えていない。ビビッドな色だけが記憶に残っている。他の作品はなんとなく食指が動かず、観ていない。
フェリーニは全く観たことがない。”8 1/2 ”も”道”も”甘い生活”も”フェリーニのローマ”も観たことがない。敢えて観ていない。ハードルが高そうな気がして敬遠している。
そんな私にこの本は福音をもたらした。
私が観たことがない数々のゴダール作品とフェリーニ作品、それらがどんなに素晴らしい作品か、観るべき作品か、興味深い作品か、ということが書いてある。そしてそれらを観たことがなく今から観るということが、確実に幸せな未来が待っているのと同義である、ということを教えてくれる。
まだまだ楽しみの種は尽きない。