ピーター・チャン監督、”ラヴソング”。マギー・チャンとレオン・ライ主演。
1986年、シウクワンは天津から香港に出てきた。返還前の香港で一旗上げて、故郷の婚約者を呼び寄せて一緒に暮らすために。しかし彼は香港のルールがわからない。言葉も通じない。それを見かねたのがたまたま知り合ったレイキウだった。シウクワンとレイキウの長い物語が始まる・・・。
遠くにいる愛する婚約者。近くにいる大切な友達。どちらもかけがえのない存在だ。
その二人の間で揺れ動くシウクワンの気持ち。純真で朴訥なシウクワンは、その純粋さゆえに二人を傷付ける。同性だけど、こういう場合、男はバカで、バカだからしょうがないじゃん!ていう開き直りがあって、そしてしかもそんな自分が好き!みたいなところもあって、はっきり言ってタチが悪いと思う。自分のことはゴソッと棚に上げてそう思う。
そんなバカな男に対して、レイキウにしても婚約者にしても、自分の意志でシウクワンとの関係をはっきりさせようとしている。そこに女性の強さと美しさを見る。
と言いながら、この映画の中で最もカッコよくって惚れ惚れしたのは、レイキウがねんごろになったパウ親分だ。あの口説き方(?)、そしてレイキウの心情を汲み取って言った別れの言葉、大人の男かくあるべしって感じだった。見た目がチビでコロコロしてても関係ない。すっげえカッコよかった。レイキウが別れきらないのもしょうがない。
シウクワンの持つ一途さや実直さは持ち合わせているように思うので(自己診断)、パウ親分のような包容力を持ちたいなぁと思った36歳(もうすぐ37歳)男子O型牡羊座。