前つんのめりで観に行って来た、クドカン脚本・監督の”
少年メリケンサック”。
しかしながらこちとらストーリーは知らないものの設定は知っているわけで、なので最初の20分位は「おいおい、どーしよー。」てな感じ。ライブシーンの銀杏BOYZ峯田は当然ながらイカしたパンクロッカーなんだけど。
これはハッキリ言って、クドカンが確信犯的に毒を吐きまくっている映画。昨今のぬるくてゆるいお茶の間サイズの青春パンクに対してFUCK!と言い放っている映画。クドカンではなく
グループ魂の暴れるに動くと書いて【暴動】が随所に現れている映画。
所々に細かな笑いが盛り込まれていて、これらの小ネタには秀逸なものが多い。物語はどーでもよくって小ネタだけが印象に残ったと言ってもよい。それとクレジットを観た限りではカメオ出演者が錚々たる面々。ただどの人が遠藤ミチロウだか仲野茂だかわかんなかったけど。
クドカンはパンクが好きで、もしパンクを取り巻く現状があるとすれば、それは最悪で、ほんとのパンクは死んだのかもしれなくて、でも、でもパンクなんだよ!てなことを言いたいんだろうなーと思いつつ。
ならばもーっとはっちゃけた”爆裂都市”にオマージュを捧げたコメディーのような、破綻しまくって収拾がつかないようなヤツをぶちかまして欲しかったなーと思ったりするわけで。
あのNHK大河ドラマ”篤姫”と同時進行で撮影に臨んだ宮崎あおいが、ある意味一番パンクかもしれないっす。
”少年メリケンサック” ★★★☆